仕事において口頭でコミュニケーションを取る事は当たり前のように行われています。
理由を述べる必要もないかもしれませんが、同じフロアにいたりメールするような内容では無かったり、急いでいる時は用のある相手の所に行って聞く方が早く求める答えを確認する事が出来ます。
また、近くにいるのに会話せずにツールを使うのが嫌な人もいるでしょう。
コミュニケーションであれば口頭で良いでしょうが仕事の指示に関しては注意が必要です。
30代や40代の人に非常に多い行動だと思います。
また、職場の雰囲気やルールや文化によっても大きく異なると思います。
口頭指示によるトラブルが発生した場合は、証跡が無いので大問題になる事もあります。
私はシステムエンジニアをしていますが、絶対に口頭だけでは済ませてはいけない内容は隣の席でもメールか証跡が残るものを使います。
ですが、周りには平気で口頭だけで重要な事を依頼する人もいます。
「言ったら伝わった」という前提なんですよね。
しかし、人間なのでミスなどもあります。
今回は、口頭指示による危険を私見ですが書いていきたいと思います。
口頭指示が危険な理由
証跡が残らない
証跡というのは、業務内容が重要であればあるほど必要なものです。
「いつ」「誰が」「何を」「どうしたのか」といった内容は、一般論だけではなく監査的にも必要な情報です。
つまり、証跡とは無ければいけないものという事です。
程度の問題もありますが業務の指示で何かを変更する場合は絶対口頭でやり取りしてはいけません。
その変更の影響がどこまで波及するのか分かりません。
当事者同士では絶対に問題ないと判断していても後々、将来的に問題になる事があります。
そういった場面に直面すると、誰かが説明責任を果たす必要があります。
口頭で指示したことは証拠が残りません。
証拠を残したくがないために、口頭でやり取りしている場合は悪質です。
意識を絶対に変えないと、いつか大失敗します。
特に、私のようなシステムエンジニアは絶対にやってはいけない事です。
勝手に設定を変える行為や独断でシステム変更することは仕事を私物化しているのと同義です。
口頭だけがコミュニケーションではない
たまに、職場で会話が無くて辛いという人や、メールでしかやり取りしない事に違和感を感じる人がいます。
でも言ってしまえばそれは普通の感覚だと思います。
ある程度、人間が集まっている場所で会話が少ないのは違和感があって当然です。
しかし、仕事においてメールやチャットだけでのコミュニケーションは悪い事ではありません。
むしろ、それは全て証跡が残るので個人的には良い事だと思います。
もちろん、普通に会話したりしながら仕事をしている方が有意義だと思います。
しかし、会話が少なく異質であっても職場は仕事をするための場所です。
一言も発さずに仕事をしている事は悪い事ではありません。
それでいて仕事に集中しているのでれば、「口より手を動かす」事を優先しているので非難する理由もありません。
また、口頭で仕事をする事でトラブルが起きる確率も少ないです。
コミュニケーションのあり方が多様化している現在は、顔を合わせて話すだけが全てではありません。
第三者が介入する隙がない
当事者同士で問題が無くても、第三者が聞いたときに問題がある事があります。
仮に、その第三者が被害を被った時にどういったルールが出来るでしょうか。
それは、事前に連絡して欲しいというルールです。
被害が出るのであれば、前もって準備しておきたいのが当然です。
突然、業務に支障が出るよりも支障が出ても問題ないように調整すれば良いからです。
つまり、最初からメールなり何なりで一定に人間には共有しておくべきなのです。
やって痛い目を見るより、ある程度の人に見てもらい問題がありそうかどうか判断してもらう必要があります。
これは年齢や経験値は変わりません。
口頭で作業するのはよほどの緊急事態だけです。
緊急事態でも、後からどんな原因でどんな対処をしたかは共有するべきです。
口頭指示というのは、情報の共有が出来ていないやり取りなので注意しましょう。
なぜ口頭指示をしたがるのか
仕事の重みを理解していない
口頭指示をしたがる人は、仕事の重みを理解していません。
特に誰かに指示を出す場合、誰が誰の指示で作業しているのかをきちんと明示すべきです。
なぜなら、当事者に問題があったのか指示に問題があったのか責任の所在を明確にするべきだからです。
明示できない人は無駄な責任を負いたくない気持ちがあります。
証拠が無ければ追求できる内容も少なくなりますし、言い訳やごまかしも効きます。
本来あってはならないのですが、自分の思い通りに仕事を進めようとします。
責任と聞くと、確かに厳しさを感じる言葉なので敬遠しがちですが、社会人であれば自分の作業の責任くらいは自分で取りましょう。
些細な変更でもまともな人は必ず共有します。
口頭だけで裏でこっそり何かを変えるのは、一般論的にもダメな行為です。
かならず証跡が残り、指示内容が明確で第三者にも分かる形で仕事をしましょう。
仕事の私物化
仕事を私物化している人は、自分の思い通りに仕事をしようとします。
また、指示を出す側の人間は相手より立場が上だと思っている事も多いでしょう。
上司でも無いのに報告や許可を求めてくるような「勘違い社員」になりがちです。
仕事を私物化している人は仕事が生活の一部です。
あれがしたい、これがしたい、こうして欲しいと感じると、それをそのまま部下や後輩に話してしまいます。
大概、他部署であれば「メールでください」と言われるでしょう。
普通は電話などで認識合わせをしてからメールなどで明確な指示を出すはずです。
仕事を私物化している社員は自分が把握していれば問題なしと考えています。
役職者でもない人しか知らないのは、逆に大問題で発想が真逆です。
口頭で上司に報告するのではなくて、メールなどで共有してプラスアルファ口頭で捕捉するなどするのが本当のあり方だと思います。
最後に
口頭指示の危険について書いてきました。
私は基本的に口頭で指示されるのが嫌いです。
実際に問題になった経験もあれば、大問題に発展した人を見たこともあります。
基本的に、当たり障りのない無いようであれば口頭で良いと思っています。
しかし、少しでも仕事や業務に影響のある事は絶対に口頭でやり取りしません。
また、作業の結果も必ずメールなどで報告します。
口頭指示と仕事の私物化は業務に悪影響なので、出来るだけ避けるようにしましょう。