WSUSサーバの導入だけでは解決しないWindows10のUpdate問題

Windows10になってからWindows Updateのダウンロードサイズが非常に大きくなっています。

帯域の逼迫問題や更新プログラムの適用時間の長期化など様々な問題や悩みを抱えがちです。

これは企業だけではなく一般的な家庭でPCを利用する人にとっても問題となっております。

企業であればWSUSやSCCMを導入してWindows Update問題を緩和していることも多いと思います。

費用対効果としては、少なくとも導入する事でいくつかの課題を解決することは出来ます。

WSUSかSCCMを導入する事で解決出来るのは主に以下の問題です。

  1. 毎月第二水曜(米国時間)のアップデートトラフィックを分散させる
  2. 問題のある更新プログラムの配信を停止できる
  3. PCのWindows Update適用状態を管理できる
  4. FU(機能更新プログラム)の適用を管理できる

特に、4に関してはWindows10では効果が大きいです。

適用されると更新が完了するまで長時間かかることもあり、その間はPCが使用できません。

また、Windows10だけではなくWindows7へ落ちてくる「Windows10への強制アップグレード」も停止することが出来ます。

Microsoftは多少強引であっても最新状態を維持するようにプログラムの配信を継続しています。

大きな課題はWSUSやSCCMで解決できますが問題はまだ残っています。

そこで今回はWSUSやSCCM導入では解決できないWindows Update問題について書いていきたいと思います。

また出来る対処についても参考までにご紹介いたします。

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Windows Updateで抱える問題

スペック不足

Windows10を利用するにあたって、深刻な問題がPCやデバイスのスペックです。

更新プログラムのダウンロードや適用には非常に多くのメモリを消費します。

ダウンロード中にPCが重くなってしまったり、重いと感じる人もいるでしょう。

Windows Updateの更新には主に「Bits」プロセスなどたくさんのシステムプロセスが動いています。

メモリ4GBや8GBでもPCが重くなってしまうことは今後も起きていくと思います。

毎月、更新プログラムは差分ではなく「累積」も配信されています。

当然、差分よりも累積の方がダウンロード容量も多く、また適用にも時間がかかります。

この問題は単純にWindows10になってから更新プログラムのサイズが大きくなったことに起因します。

対策としてはメモリ16GBなどスペックを大きくするしかありません。

あまりにも使いにくい人は、デバイスごと買いなおす方が良いでしょう。

メモリ4GBでは使い物にならないほどスペックが要求されるかもしれません。

いかにWSUSやSCCMで更新プログラムをコントロールしてもデバイスが処理に耐えきれなければ問題は残ったままとなります。

機能更新によるUIの変化

約半年置きに提供されるFU(機能更新プログラム)ですが、こちらはサポートを継続するには一定のバージョンを適用する必要があります。

Microsoftがサポートするのは「2世代前まで」となっているので、最新バージョンから「3世代」古いままだとサポートを受けることが出来ません。

つまり、常に最新でなくても問題はないのですが「2世代以内」のバージョンを維持していく必要があります。

そして機能更新がかかることでUIが変わってしまうこともあります。

コントロールパネルが表示されなくなってしまったり、設定画面が変わってしまうことがあります。

ユーザは機能更新のたびに新しい設定や使い方を確認しないといけません。

便利なサービスが提供されていく分には問題ありませんが使い方が変わったりしてしまうのは不本意です。

つまりユーザはサポートされるバージョンを維持するためにUIの変化にも対応を続けないといけません。

ある日突然、画面や使い方が変わるのは少し不憫です。

技術者にとっては迷惑と感じることもあるでしょう。

しかしWindows Updateの仕組みが変わらない限りこの運用が必須となります。

帯域制限

Windows Updateで一番被害を被ったであろう問題はトラフィック量です。

回線の逼迫も問題ですが最大の被害を被るのが「Wifi」と「テザリング」です。

速度限定や通信料に制限のある回線を使っている人はWindowsはお勧めできません。

Windows Updateは数GB通信が当たり前なのですぐに帯域制限がかかってしまいます。

こればかりは回線やプランを変更するしかありません。

そして出来るだけWindows10をモバイル通信機器で使用しない方が良いでしょう。

Serfaceなども機能更新プログラムの対象なので注意が必要です。

持ち運びやすいデバイスでWindowsを利用する場合は出来るだけ帯域制限のない通信方法を使いましょう。

フリーWifiやプラン変更でカバーしないとインターネット環境の品質が低下してしまうでしょう。

モバイル使いしている人こそがWindows Updateに最も注意すべきと言えます。

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最後に

Windows Updateの問題についてご紹介してきました。

単純にネットワークトラフィックの増加だけが問題ではなく使い方やデバイスによっても問題が異なるのが注意点です。

確かにWSUSやSCCMで企業など単一のインターネット窓口の逼迫は解消できます。

しかし、それはあくまでWSUSやSCCMから更新プログラムが配信されるようになるだけで、クライアントが受ける影響は変わりません。

クライアント側もWindows10で使い心地の良い状態にしないと不自由ばかりするかもしれません。

時代とともに技術もデバイスも変化しているのでその背景を考えて機器を選定していくことも必要です。

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