あなたは会社でどの程度仕事を任せてもらえているでしょうか。
通常、定常的な業務があるので1日中会社で暇つぶしをしているという人は少ないと思います。
一定量の仕事をこなすのは、ある意味会社という組織に所属している以上、義務でもあります。
仕事をしなければお金を払う意味がないですからね。
しかし、そんな中で放置されることもあります。
私も3ヶ月ほど完全に放置された案件がありました。
3ヶ月後に仕事が来たのか、と問われるとNOです。
契約を破棄して職場を変えました。
正直めちゃくちゃ辛かったです。
そんな経験から、会社や職場で放置される辛さについて書いていきたいと思います。
ちなみに私はIT業界でエンジニアとして働いているので、他の業種とは少し異なるとは思いますよ。
全く楽ではない
声が出なくなる
声が出なくなる、というより出しにくくなりました。
理由は単純です。
出勤と退社の挨拶程度でしか声を発しないので、急に話しかけられても声がかすれていました。
仕事が無いので、他人とコミュニケーションも取らなければ打ち合わせもありません。
1日中、自分のPCと向き合っているだけです。
状態的には、寝起きのような感覚と一緒ですね。
上手く声が出ないのです。
しかも、段々と話さない事に慣れてしまい余計に会話が減りました。
普通ではないんですよね。
元々口数が少ない人もいますが、私は基本的には口頭で済む内容は声をかけに行っていましたし、そんな内容ですらメールで送るようになりました。
最早、銅像と一緒です。
何のために会社に行くのか分からなくなる
会社に行っても仕事がないとなると、そもそも出勤する理由が分からなくなりました。
少しでも力になれる事があれば頼って欲しいのですが、何もありません。
毎日、朝起きて出社することに意味を感じなくなりました。
だって、何もないなら他の事をしたいですし、寝ていたいです。
眠いのに頑張って起きて、会社に行って定時でダッシュです。
その間の生産性はゼロです。
当時は9時半出社だったので、別に苦でないと言えばそうでしたが、会社に行くのが嫌で仕方なかったです。
私はなぜ挨拶するために会社に行っているのだろうと思い始めました。
ここら辺から精神的苦痛が倍増してきます。
2か月目くらいからこんな事を毎日考えて出社していました。
そもそも、契約して1か月は職場の勉強期間と思っていましたが2か月目も仕事がない。
自分の存在意義が全く感じられませんでした。
公然とサボれない
日本社会の良くないところだと思いますが、仕事があろうがなかろうが、外に出てカフェで暇つぶしなど出来ません。
はっきり言って、仕事がない時点でいなくても変わりません。
ですが、職場にいなければいけないというのがこの国です。
タバコ云々の話もそうですよね。
そもそも生産性の話って、時給で考えるのが間違っています。
会社に8時間いるとして、そのうち10分だけ仕事をして800万の売り上げを上げたら時給100万円になりますよね。
逆に、8時間仕事をして売上が無かったら時給0円です。
話がそれてしまいましたが、やる事やってりゃ良いのが仕事で、別に仕事がないのに職場に縛り付ける必要はないと思うんですよね。
仕事ないのに職場に置かれる気持ちを本当に理解してほしい。
必要なら電話でも何でも呼び出してくれれば良いです。
仕事をしているフリが辛い
仕事が無くても職場にいないといけないので、仕事をしているフリをしなければいけません。
ネット見るなりももちろん、暇つぶしでしますが毎日そんな姿を職場に晒すわけにもいきません。
と、普通の感覚は持ち合わせていたので、仕事をするフリをしていました。
ですが、3ヶ月仕事をしているフリはきつすぎます。
理由は、飽きるからです。
一つの仕事っぽい事を始めても、一週間か二週間で飽きてきて、それ自体が苦痛になります。
苦痛になると他の仕事のフリを考えます。
それも苦痛になります。
仕事しに来ているのに、仕事のフリを毎日か定期的に考えないといけません。
普通に考えておかしいです。
そもそも、当時はフリーランスだったので、何のための報酬かさっぱり分かりませんでした。
金額もそこそこです。
仕事がなくて羨ましいなと感じる人もいるかもしれませんが、ある程度タスクをこなすことに仕事のやりがいをもっていれば、物凄い苦痛ですよ。
精神的に追い込まれた理由
技術力の低下に対する不安
システムエンジニアは技術力が商品です。
フリーランスなんて特に顕著です。
スキルが高ければ高いほど、報酬の良い案件で仕事が出来ますし、案件をこなすことで経験値を養い、実績を積んでいく事でまた新しい可能性が開拓できます。
放置されるという事は、実績もなければ知識も得られないという事です。
もちろん、技術情報の調査や自己研鑽の時間にすることも出来ますが、間違いなく実績だけは作れません。
○○が出来ます、と出来ることをたくさんアピールする事でスキルも報酬も伸びていくのに、放置されると伸びしろも無いですし、はっきり言って無職期間と同じです。
このままでは過去の実績に傷がつくと思いました。
せっかくその前に、大規模案件で設計業務をこなして円満の契約終了を迎えたのに、その次が放置って、自分で言うのもアレですが宝の持ち腐れです。
出来ることがあるのに、なんで使わないんだ、と怒りがこみ上げてきました。
最早、この件は円満で終わる事はなくなりますよね。
真っ先に帰らなければいけない
仕事が無いので、1分たりとも会社に残る理由がありません。
これも日本の悪い文化ですが、本当に定時で帰る人が少ないです。
毎日、真っ先に「お先に失礼します」と言うは結構きついです。
一定数、毎日定時で退社する人がいる会社であれば全然気にならなかったと思います。
しかし、私の職場はそうではありませんでした。
周囲の島の人は全然帰りません。
久々に帰りにくいという気持ちを思い出しました。
周囲の人が全然帰る気配が無くて、帰ってよいのか気が引けてしまう事って経験したことがおる人は多いと思います。
特に新卒などで就職した場合ですね。
その時と全く同じ気持ちになりました。
っていうか本当に必要な残業で残っているんでしょうかね…
考える時間ばかりある
これまで書いてきたような言葉が頭の中でずっと行ったり来たりします。
仕事をするフリをしていても、フリなので本気で仕事をしている時より全然時間もあれば余裕もあります。
余裕があるがゆえにふと気が付くとネガティブな事ばかり考えてしまいます。
ある意味、激務よりきついですよ。
こちらの記事で、鬱になった事を書きました。
はっきり言ってこちらは病気になったのでもちろん辛かったのですが、そもそも精神的に疲弊するきっかけは、放置が理由な気がします。
放置されたトラウマから、激務な仕事でしたが全力投入してしまいぶっ壊れたと個人的には思います。
そのくらい放置が憎いです。
絶対に二度と経験したくないですね。
職場という足かせの中で自由に時間を使えない上に、仕事のフリだとか考えなければいけない事によって精神が不安定になるは当然かと思います。
そもそも何で契約された?
他社に取られたくない
はい、この理由です。
今もですが、IT業界は人手不足で売り手市場でした。
はっきり言って大した技術力がない人でも設計構築案件や単価もそれなりに出ていました。
特に私の得意分野であるデータベースは技術者の人口が少ないです。
インフラ系のエンジニアと比べると全然少ないです。
あとは、未経験でいきなり触れる領域にありません。
これは言い過ぎかもですが、インフラの知識も持っていないとデータベースが扱えないところが最大の壁です。
当時は案件のバッティングが強烈でした。
商談に言ったら、いくらでこれるかという質問が即始まるレベルです。
結局は、必要だから取ったのではなく必要になった時に取れないと困るから、先に取っただけです。
ある程度、向上心のあるエンジニアには一番やって欲しくない事です。
こっちは仕事しに来てるんです。
だったら、多少安くなっても必要とされる現場の方が良いです。
お金に余裕がある会社
これも理由です。
月単価としては過去最高でした。
言ってしまえば読売ジャイアンツやヤンキースと一緒です。
と言ってもひと昔前の、ですね。
他球団で4番を打っていた打者が代打で出てくるような感じですね。
そもそも、代打の出番が無ければ試合で結果を残すことも出来ません。
でも収入は安定しています。
それで満足できるのであれば、ベンチで終えるのでしょう。
でも、試合に出たい人は自由契約なりFAなりするでしょう。
私は後者です。
お金も大事ですけど、仕事が出来る喜びであったり、大きな問題やミッションに対して、自分の能力が通用するのか試したいのです。
それが出来ないのであれば出ていきます。
最後に
放置される恐ろしさは未だに身に染みています。
人によっては、仕事がなくてお給料がもらえるなら全然楽じゃん!羨ましい!と思うかもしれません。
ですが私は、仕事において人に必要とされる知識やスキルこそが、将来の安定に結びつくものと思っております。
もし同じように悩んでいる方がいたら職場を変えることをお勧めします。