これからインフラエンジニアとして働く方や、インフラエンジニアしている人は他のインフラエンジニアのお給料が気になる事もあるのではないでしょうか。
私もインフラエンジニアではありますが、データベースを得意とするためアプリ寄りの仕事をすることもあります。
しかし、私の技術の基盤はインフラの知識であると言えます。
これまでの経験は、Linuxをメインに扱った経験値から形成されたものが多く、設計フェーズに関しては紛れもなくサーバから入っています。
そこで今回はインフラエンジニアの給料について私を具体例として紹介したいと思います。
転職サイトなども参考になりますが、いささか信頼できない事もあるかもしれません。
また、私のキャリアを参考に転職を考える人も出てくると思います。
多くの技術者は自分の技術力に給料が見合っているのかを考えることが多いと思います。
スキルがあっても給料が安い会社もあれば、スキルがなくても高い会社もあります。
しかし、一番良いのはスキルに見合った報酬の出る会社です。
あくまで参考ですが、インフラエンジニアの給料について書いていきたいと思います。
正社員での給料
1年目 運用監視オペレーター
大卒1年目は、オペレーターから始まりました。
この時点では、まだインフラエンジニアと呼べるだけの技術もなく職種柄高いスキルを要する作業もありませんでした。
しかしながら、機器のランプチェックやLinuxのコマンドを使ったログの確認など、インフラ寄りの知識を身につけました。
監視などは特にインフラ側で用いる知識です。
月収は額面で24万程度でボーナスは低めの年収は320万でした。
正直、1年目で下流工程にしては給料が良かったと思います。
9ヶ月で辞めてしまったので、想定年収になりますがこの金額です。
この案件で身につけたスキルは以下です。
- ビジネス電話が出来る
- OpenViewなど主要な管理ソフトを操作できる
- Linuxを簡単に操作できる
- ハードウェアの目視確認が出来る
- 保守手配・調整が出来る
スキルレベルはかなり低いです。
IT技術者とは呼べるほどのスキルはないですが、基礎知識がある状態です。
2年目 派遣エンジニア
9ヶ月後に派遣エンジニアとして働く事になりました。
1社目の退職後1年間は、最初は研修から入り3か月後に現場でエンジニアとして活動する事になります。
ここが人生の大きな分岐点になりました。
低レベルなスキルでしたがやる気でなんとかLinuxの設計・構築案件を担当しました。
上流工程を20代前半で経験できたのが大きく後のキャリアに非常にメリットのある実績となりました。
その後、半年以上経過してからアプリケーションの現場に行き、データベースやWebサーバ、SolarisとSQLの知識が身につきました。
この点、インフラエンジニアではありませんが、プログラマでもないのでインフラエンジニアのキャリアとして換算します。
2年目の給料は転職直後で足元を見られていたこともあり年収300万程度でした。
スキルレベルと真逆に給料が大幅ダウンです。
残業を月平均20時間でこの金額に対して、1社目は平均3時間程度です。
派遣はスキルが付くまでは給料が安いのを経験し、給料を上げるために技術力に固執する事になります。
この案件で身につけたスキルは以下になります。
- Linuxの設計・構築が出来る
- VMwareと物理サーバ両方で構築が出来る
- シェルスクリプトが作成できる
- バッチを組み込む事が出来る
- DNS・DHCPなど基本的なITシステムのオペレーションが出来る
- Solarisの運用が出来る
- SQLを使ってデータベースを操作出来る
- Oracle Bronzeを取得
- ロードバランサを操作出来る
- HULFTでファイル連携が出来る
- 新人教育を実施した
かなりのスキルアップです。
この1年で人生が大きく変わったと言っても過言ではありません。
3年目 派遣エンジニア
派遣エンジニアとしての仕事は継続していきます。
スキルアップを目標にしていたので給料はある程度目を瞑っていますが、ようやく結果が出始めます。
3年目は、アプリの現場からインフラに戻ります。
がっつりインフラエンジニアとして、設計・構築・運用・保守に従事します。
スキルアップをしたことで基本給が上がり3年目の年収は390万でした。
80万アップです。
残業については平均30時間程度です。
その時間を考えるとまだ決して高い金額とは言えません。
この案件では、4年目まで続きますので(中々脱出できなかった)、継続案件になります。
この案件で身につけたスキルは以下です。
- Windows Serverの設計・構築が出来る
- バッチスクリプトが出来る
- Active Directoryの運用が出来る
- Exchange Serverの運用が出来る
- PowerShellが書ける
- プロキシサーバを構築・運用が出来る
- Solaris・Linuxの設計・構築・運用が出来る
- ファイルサーバの構築・運用・移行が出来る
- DNSサーバの運用が出来る
- 外部ベンダと折衝が出来る
- 見積・稟議が出来る
- バックアップソフトが扱える
- データセンターで1人で作業が出来る
- 大型ストレージを運用できる
- SANの設定が出来る
こんだけのスキルが身について300万台プレーヤーも悲しいと思っていました。
なので、同じような境遇の人も同じ気持ちかもしれません。
でも4年目に突破できたのは言うまでもありませんね。
4年目 派遣エンジニア
4年目は3年目の案件と、大型のプロジェクトで仕事をします。
半年ほど、3年目の案件に残った後に大型プロジェクトの現場へ移動します。
後者のプロジェクトではOraleデータベースを担当します。
設計・構築というよりは性能解析をメインに担当します。
ここ2年でキャリアが一気に伸びたので4年目の年収は480万でした。
後半のプロジェクトで残業がすさまじく発生しましたが、36協定範囲内です。
逆に継続してきた案件ではあまり残業をしませんでした。
この案件(大型案件)で身につけたスキルは以下です。
- OracleDBのパフォーマンスチューニング
- OracleDBの設計見直し
- OracleDBでの設定変更・設定作業
- OracleDBとアプリケーションの連携
- Apache Tomcatのチューニング
- Oracle Real Application Clusterの構造を理解・作業
- OracleDBの性能解析
- Oracle Master SilverからGoldまで取得
Oracle関連の技術だけが特出して伸びていきました。
それまでのインフラの知識にさらに扱える主要製品が加わった瞬間で、実務での経験のおかげで一気にOracle Goldまで取得できました。
5年目 派遣エンジニア
派遣エンジニアとして、別のOracle案件で仕事をしましたが短納期であったため、それを機会に退職しました。
最後はOracleのDB構築や移行など、データベース特化の作業でしたが、契約によってはサーバ構築も実施しました。
DBAの出来るインフラエンジニアですね。
この年に、最終的には転職してしまっているので想定年収になります。
最終的な派遣エンジニアとしての年収ですが3ヶ月で残業平均20時間ほどで150万くらいだったので、最終的には500万~550万だったと思います。
悪くない金額だと思います。
年齢でいっても、27歳で年収500万越えを派遣で達成出来る人もいればいない人もいる部類だと思います。
全くもっての平社員ですので、もしかしたら中小企業より良い金額でしょう。
この案件で身につけたスキルは以下になります。
- OracleDBの設計・構築が出来る
- OracleDBの移行が出来る
- Exadataの簡単な操作が出来る
6年目 社内SE
正確には正社員になる前に、フリーランスを挟んでいますが今回は正社員ベースで書いていきます。
正社員としての6年目になるので=年齢にはなりません。
やりたいことと家庭の事情と、メンタル的な問題で正社員に戻っています。
他の記事でも似たようなことを書いていますが、精神的な病で錯乱していた時期もあり、理由や背景やその時の境遇は支離滅裂であるので、この場を借りてお詫びします。。
IT系以外の会社の社内SEですが年収は450万です。
100万近く下がりましたね。
結構なダメージなんですが、450万で「この年収だと安すぎる」と思うのはあまりに傲慢な気がするので、とりあえず最低限OKとしています。
これの原因は残業時間の低下などではなくボーナスの影響が大きいです。
業績が悪くなってしまい、また転職した年の賞与は安いのが当たり前です。
理由は稼働月数から基本給を元に支給するからです。
おそらく、提示された給料通りに出ていたら500万は超えていたでしょう。
この案件で身につけたスキルは以下になります。
- ルータ・スイッチなどネットワークの技術知識を理解して操作が出来る
- 社内システムの企画が出来る
- SQL Serverの構築・作業が出来る
- Windows PCの管理・運用が出来る
- 外部業者と折衝が出来る
今まで経験してきた知識を会社に活かすことの方が多いため、身についたスキルは少ないです。
そして楽しくないのが一番、スキルが伸びない理由だと思います。
フリーランスでの給料
月単価60万
最初の案件は、某銀行向けのLinux移行案件です。
某銀行さんではAIXが多く、IBM系の技術者が多いのですがRHEL7系へ移行するにあたってLinuxの知識がある人材を探していたようです。
上に書いた通りですが、月単価60万(税込み)です。
細かい節税を入れているのと、フリー案件エージェントを通じた派遣契約のため、手取り的には40万程度です。
これ、貰った時はすごく嬉しいのですが1か月更新が多いので不安も煽られました。
この案件で身につけたスキルはありません。
フリーランスとしてLinuxの知識を提供したのみです。
納期が4ヶ月だったので、納品してそのまま転職しました。
月単価70万の案件もあった
先ほど60万で成約した事を書きましたが、一番高い金額で成約目前だったのは70万の案件です。
こちらはお断りをさせてもらいました。
理由は以下になります。
- 場所が通いにくい
- 炎上している雰囲気
- メンタルが不安定だったから自信が無かった
これらですが、せっかくフリーランスをするのにわざわざ通いにくい現場を選ぶのもメリットを享受できていない気がしました。
乗り換え2回で1時間はフリーのやる事ではない気がします。
また、緊急性や業務内容から、正直怪しい感じがありました。
内容は、BtoCのミドル案件で、プラットフォームはクラウドベースで、私はAWSやAzureの経験が無かったので、自信を持って「はい!」とは言えませんでした。
転職も独立も人生においてはキャリアアップ
転職するなら無料診断してみよう
転職したいけれど自身が無かったりする人は以下の記事を参考にしてもらえればと思います。
無料で想定年収を試算できます。
中々面白いサービスだと思います。
自信がないまま転職しても失敗することもあります。
インフラエンジニアとして給料を上げたいと思っていたり、会社や将来に不満がある人はぜひ転職も考えてみてはいかがでしょうか。
フリーランスになるならこのサービス
フリーランスの話で、エージェント企業を通じて派遣契約したと書きました。
つまり、フリーで一人で営業するよりもこういった支援サービスを利用した方が案件が早く見つかりますし、困ったことがあれば相談出来ます。
独立を考えている人は、一度相談してみる事をお勧めします。
レバテックフリーランスは無料なので心配はいりません。
ちなみに、今は正社員を辞めてまたフリーランスに戻る予定ですので、私も現在進行形で利用しています。
また、一つのサイトだけではなく複数利用する事もお勧めです。
フリーランスは仕事が途切れてしまう事が一番のダメージです。
案件が終わりそうならギークスジョブも使っておくことをお勧めします。
どちらも渋谷にオフィスがあり、登録後に渋谷で面談や相談をします。
同じ日に予定をスケジュールしておけば、どちらも1日で面談できるでしょう。