私が特定派遣を辞めた理由を書く

私は、大卒で就職した会社を1年未満で辞めて、特定技術派遣の会社へ就職しました。

当時の転職理由は、何度か記事で書いておりますが職場の人間が酷いありさまで、有給を取るなら親が危篤でないと認められないなどと言うような始末で、とくにかく劣悪でした。

親が危篤じゃないと有給休暇も取れないとか言いつつも、周囲の人間は良い会社だと言っていました。

普通に勤めている人なら共感してくれると思うのですが、そんなのは異常ですよね。

こんな事から、最初の転職はとにかく早くその会社から出ていきたかったに尽きます。

そして、早期退職してやりたい仕事もやりたくない仕事も書類選考に応募し、その中で唯一内定が出たのが特定技術派遣でした。

そして、3年間の就業期間を経て退職しました。

先に述べておくのは、辞めたのは数年前で、今では特定派遣という制度もありません。

新卒や転職で、特定技術派遣会社へ入社を考えている人々の参考になれればと思いますので、その当時の気持ちなどを書いていきたいと思います。

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決して悲観する職種ではない

辞めるときに分かる派遣という働き方の大切さ

派遣社員と聞いて、イメージが悪い事の方が多いと思います。

しかし、長く勤めると分かるのは就業先が合わなければ数ヶ月の契約期間を全うすれば、辞められる権利があるという点です。

一般的な企業の正社員として就職した場合は、社命による転勤から部署の異動、職種の変更など限られた選択肢に対して進言もしくは希望したりすることになります。

その反面、派遣社員の場合は契約があるため、本音ベースで嫌な仕事は断れるし、スキルがあればやりたい仕事を手にすることが出来ます。

つまり、1つの会社の正社員のまま転職を繰り返すようなもので、職歴上は正社員として1つの会社に所属するため、経歴書は荒れず様々な企業で幅広い経験値が積めるのがメリットです。

通常の企業で退職するにはそれなりのエネルギーを使う事もありますし、転職活動でプライベートな時間を削り、企業研究など多大な負荷もかかる事が多いです。

派遣社員も配属前にお客様と打ち合わせなどで顔を合わせるが、採用面接ではないので志望動機などいらず、その人のスキルシートがその企業で活きるかどうかだけで決まるため、実績や実力のみで就業先が決まります。

転職活動をして思ったのは、雇用する側が求職者に対して会社に入りたい思いや社風にマッチするかなどの視点で見ますが、それももちろん大事な所ではあるものの、人格だけで仕事は成り立たないし、スキルある人間からするとスキルを見たうえで、判断して欲しいものですよね。

社会を見る力がついた

私は、派遣社員のエンジニアとして、日本の大手メーカーから製造メーカーなど計5種の企業と4種の業界を経験する事が出来ました。

また、今現在の会社もIT系ではないので10年にも満たない社会人人生で5つの業界でエンジニアとして就業しています。

そうすると、それらの経験して思うのが大手だから何もかもがすべて幸せではないという事だった。

もちろん、お給料という話では、大きく劣るし安定性や社会での信用度は格下であるのは違いないです。

しかしながら、人生を歩む中で安定の肩書のためだけに、やりたい事と働き方、それらを捨てる事が出来るだろうか、という所だ。

私は今肩書のために就職した会社で働いていますが楽しくはないです。

特定派遣時代では大手企業と契約した際は、電力系や航空系、官公庁など社会に関わる領域で仕事をさせてもらいました。

マイナンバーシステムの設計にも携わらせてもらったため、大手だからこそ出来る仕事も任せてもらったし、それらを通じて社会がどう動き、どういったお金の流れが生まれているかを見る事が出来た経験は非常に大きいと思います。

需要はどんどん増していくだろう

派遣社員の需要は、これからも伸びていくだろうと思います。

言い切る事は出来ませんが、景気が良くても悪くても需要は一定数あると思われます。

現在は圧倒的な売り手市場のため、派遣単価も若くても実力があれば数年前より断然高い金額が出ています。

では、なぜ需要が伸びるかというと不況に陥り、民間企業の経済が悪化すると、リーマンショック時のように、派遣切りが出来るからです。

派遣社員とは、必要な時に契約があり、必要がなくなれば契約が無くなるというのは当然であり、派遣社員は仕事選べるし、雇用側はリストラのリスクを負わなくて良い都合のよい雇用体系です。

また、近年では派遣社員の能力も飛躍的に向上しているため、わざわざ正社員雇用のリスクを負わなくとも、能力の高い派遣社員で補えば良いのだ。

つまり、強烈な業績悪化もしくは不況に陥った時に、本当に必要な社員のみを会社に残していくような経営が理想的で、業績が回復し再度派遣社員を使えばまた、同じ生産性を得られるという事です。

人件費というのは、企業運営の中でも最も高い経費の一つです。

景気が悪くなればなるほど、正社員雇用のリスクは増すことと、採用の予算が取れないため、派遣社員を採用した方が効率的だと個人的に思います。

給料が安いのは能力不足である

派遣事業の事を調べると、軒並み給料に対する不満やマージン率の不満が書き込まれ、退職についても非常に多いことが分かります。

そんな情報から派遣社員になることに不安を感じる事も少なくないと思います。

しかしながら、それは自分の単価しか見ていないからです。

私は退職前、20代半ばで月給は住宅手当込みで30万、賞与は半年の売り上げ成果を元に一回で40万~60万、頂いておりました。

残業無しで計算しても、460万はありますよね。

私はこの年収を低いと思いません。

私は退職しているので、決して派遣会社の回し者でも何でもないです。

もちろん、マージン率がもっとまともなら年収600万近く行っていたでしょう。

ただ、これはもっと給料が欲しいと思い、であればもっと単価を高くしないといけない、単価を上げるには実力を付け、もっと実績を作ろうと常に能力を上げるために自分に投資した結果だと思います。

結果的に、派遣会社で実績の出せない人間はまず自分の能力を見つめておらず、その単価が自分に見合っているのか判断できていないです。

なので、給料を上げたければ能力を上げるというある種当たり前の仕組みですし、それが出来るようになったので、自分のスキルに自信がつきました。

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退職した理由

独立と大手への転職の可能性を捨てたくなかった

私は結果的に転職という決断を下しました。

なぜかと問われると、元々私は新卒での就活に失敗しており、国公立大学を卒業しているにもかかわらず、最初は零細企業からのスタートとなった。

要は、プライドを捨てきれていないのです。

良くも悪くも、派遣会社で給料という目に見える形で能力の向上を実感したことで、大手でも正社員でやっていける自信がつきましたし、成果主義で生きて来た中で正社員という枠を飛び越えて独立しようという気持ちもあった。

先ほど書いたように、今は売り手市場で、派遣の需要もそうですが、正社員の求人もかなり多いです。

3年前に一度転職していますが、当時に比べるとかなり正社員の求人も多く感じました。

つまり、今を逃したら大手で正社員で働く機会を逃すのではないかと感じました。

派遣社員として、大手で働くのは比較的簡単ですが、正社員の入社のハードルはやはり高いです。

独立という選択肢を選ばなかった理由の一つには、大手でのプロパーとしての経験が積めるうちに積んでおきたいという思いがありました。

大手だから良いわけではないのに大手に入社する理由

今回、私はSIerやベンダのようなIT企業ではない業界の社内SEとしてのポジションで転職をしました。

ある意味、システムエンジニアが1度は望むであろう花形ポジションですね。

ただし、かなり迷いました。

内定の回答期限の前日は一晩寝ずに考えて出した結果です。

理由としては、配属先が企画部という事で、単なるSEではなく経営に携わるような仕事をしてみたかったからです。

社内のIT事業の企画・導入からベンダーコントロールなど、現場の作業者のポジションを捨て、ITスキルを持って事業を推進するという業務を経験できる事で、自分がさらに成長できるのではないかと思いました。

そして、そういった事業の推進を規模の大きい会社で出来るというのは、中々ありません。

また、このポジションで派遣社員がいるのを見たことがほとんどありませんでした。

正社員だからこそ、出来る業務があるのは派遣社員を通じて理解していたので、転職するなら派遣社員では出来ない事でなければいけないですし、やるなら会社の看板を背負ってやってみたいと思いました。

待遇面は良くはならない

大手への転職で、待遇が良くなったかと言われたら、社会的安定度が上がった程度で年収はほとんど変わりません。

そもそも、派遣会社時代もそれなりのお給料だったので、今の年齢ではよほどの激務か超大手でないと上げられなかったと思います。

それでも、転職を決意したのは、上がらなくとも下がりもしないので、給与が変わらずに新しい仕事と看板が得られるのであれば決してキャリアチェンジとして失敗とは思わなかったからです。

経験というは人生の中でも重要なファクターでありそれがリスクヘッジとキャリアアップにつながります。

再度、転職する際に雇用する側はコアな経験や習熟度を求めます。

今回は、社内SEとして企画にも携わるという選択をした事で、元々持っているエンジニアとしての技術を維持、向上させていく事と企画という上位の仕事をこなすことで、今後また別の職種へシフトする事も出来るかもしれません。

派遣会社の将来性について考えた

現在のITエンジニアが派遣市場で売り手になっている理由について考えてみました。

最大の要因は、マイナンバープロジェクトみずほ銀行のシステム統合プロジェクトです。

この二つのプロジェクトにはかなりの数のシステムエンジニアが導入されており、ほかのプロジェクトをまたぐような状態で、人手不足が発生しています。

またクラウド関連サービスの推進もスピード感があり人手不足になっている現場も多くあります。

結論として、あと数年でこれらのプロジェクトが終わり安定した運用フェーズへ移行すると、大量のシステムエンジニアが解放されます。

そうすると、売り手市場から買い手市場に移っていくと思われます。

いくらスキルがあっても、代わりの人がいれば契約する理由はないですし、今のような単価のインフレはおきにくくなります。

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まとめ

正直、今回転職という決断を下し、その答えが正しいかはまだ自分でもわかっていません。

これから分かる事だと思うので、自分の人生についてきちんと向き合っていきたいと思います。

特定派遣での将来に悩んでいる人は、まず自分のスキルとしっかり向き合ってから、私の選択肢も得られることを参考にして欲しいと思います。

独立は、気持ちさえ整えばいつでもできることだし、今は新しい環境で勉強していきたいと思います。

<2018/02/18>

この記事は数ヶ月前に書きましたが公開は本日になりました。(下書きにして忘れてた…)

現在転職して1年過ぎましたが、はっきり言ってつまらないです(笑)

つまらないですが、安定の恩恵をうけつつ今後の事を考えてまた転職しようと画策しています。

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