2019年度の新卒採用の就職活動で、金融系を抜いて「情報・インターネットサービス」が上位になっているニュースが取り上げられました。
実際にIT業界を経験し、今でもシステムエンジニアとして仕事をしつつ、プライベートでも啓蒙活動をしている身からすると非常に嬉しい事です。
技術が発達するにつれて、IT技術が身近になっている事も一つの要因ではないでしょうか。
現在のトレンドであるAIやRPA、または機械学習やビッグデータといったフレーズももしかしたら興味をそそる理由になっているかもしれません。
キラキラした言葉ではありますが、実際は泥臭い仕事も多いですが、それを言ってしまえばどんな仕事でも泥臭い仕事はあります。
しかし、このような最先端技術や技術の取り扱いは会社によって異なります。
IT業界だからといって必ずしもその技術の仕事があり、携われるわけでもありません。
しかし、「やりたい」と思った事が出来る方が楽しくて社会人生活も楽しくなると思います。
そこで今回は、IT業界に詳しくない人でも心得ておくべき事を書いていきたいと思います。
一応、現役のエンジニアですので多少なり参考になればと思っています。
心得ておくべきIT業界の特徴
安定よりも技術的な興味が大切
最初は技術的な言葉の意味が分からない事も多いと思います。
しかし、分からないなりにリサーチしたり考える事はとても大切です。
人は、自分にとってどうでも良い事であれば考える事を諦めてしまいます。
IT業界で安定して働く事を期待しても悪い結果に結びつく事の方が多いです。
安定を求めて、興味のない技術的な作業を要求されてもただ辛いだけになってしまいます。
実際に、IT業界の会社を辞めてアパレル業界へ転職してしまった後輩もいました。
やはり、技術の界隈というのはある程度の好奇心や興味がないと1年も続かなかったりします。
なので、心の底からワクワクするような子供心も重要だったりします。
サーバって何だろうとかネットワークってなんだろうとか、簡単な事からでも興味を持って知識を掘り下げていく事を楽しいと思うか、そうでないかの違いです。
大学で情報系を専攻していて知っている人は有利ですが、有利なのは専攻している人だけであって理系全般が向いているわけではなく、文系出身でも十分にやっていける業界です。
横文字に対する慣れが必要
これは性格的な部分ですが、IT業界には横文字が非常に多いです。
横文字は響きが良く聞こえたりするので、覚えたいと思う人もいればカッコいいと思う人もいます。
中二病的ではありますが、IT業界こそ中二病に向いている業界だと思います。
何より技術的な言葉を理解しないといけないのでたくさんの横文字を覚えないと仕事が出来ません。
逆に言葉の壁に挫折してしまう人も多くいます。
言葉の難しさで言えば日本語の方がよっぽど難しいと思うので慣れの問題もありますが、技術的な言葉を早く覚えられる方が、仕事においても有利です。
言葉が分からなくてモチベーションが下がる事もありますが、会話できるようになってくると楽しくなってきます。
私も最初は指示の内容も分からないくらい横文字が多く困惑した記憶があります。
しかし、今では設計をこなすようなレベルまで来ています。
積極的に言葉を覚えて、その言葉を理解していく事で成長していきます。
若い人にチャンスが多い世界
IT業界ではどうしても技術の進化に追いつけなくなってくる人がいます。
それまでの技術から大きな革新があったり、年齢とともに学習能力が衰える事や、時代と共に消えていく技術もあります。
若い人ほど新しい技術や技術的な作業をしていく必要があります。
悪い会社は、40代以上に最新技術を任せたりする事が多いですが、有名大手や一般的な価値観の企業では新人や若手に積極的に新しいものを任せます。
若いうちに「苦労を買って出た方が良い」業界なので、積極性があればそれを活かしていけます。
辞める前提で考えては欲しくないのですが、私も1度フリーランスとして20代のうちに独立したこともあります。
IT業界で身につけたスキルで、会社に頼らなくても収入を得る事が出来ました。
つまり、若くてもチャンスが掴める業界ですし、チャレンジがしやすい業界だと言えます。
今はブラックなイメージは少ない
システムエンジニアと言えば、元々は評判の悪い職種でした。
度々、社畜などの職種としてもシステムエンジニアはよく出てきていました。
ここで言い切っていはいますが、子会社や立場の弱い会社ではブラックとまでは言いませんがまだそんなに良い環境ではない事もあるので、あくまで「変わりつつある」事を理解してほしいです。
今現代ではブラック企業と呼ばれるような働き方はほとんどしていません。
会社によっては、就業規則で制限している時間以上に残業をすると上司の評価が落ちる事もあります。
また、減給になる事もあります。
そもそも残業が減らないのに給料を減らすのも問題ではありますが、そのくらい規制をかけている会社もあるという事です。
働き方改革のある時代に就職できるのとても素晴らしい事で、既に働いている人間からすると妬ましいくらい羨ましいです。
むしろ、この働き方改革にはIT技術が必要なので、IT業界だからこそ先進している企業もあります。
就職の面接のときにもどんな制度を設けているか詳しく質問してみても良いでしょう。
やってみて好きになる事もある
IT業界には興味があるけれど不安がある人もいると思います。
ここまでの心得で、最初は技術的な事と横文字について書きました。
すると、そういった事に対して全くもって理解が無くて「自分では無理かもしれない」と思う人もいるでしょう。
しかし、IT業界の特徴は「やってみて好きになる」事もあります。
何なら私も大学時代はシステムエンジニアになんかなりたくなかったです。
当時こそブラックなイメージが強く、IT系は内定が出るけど他の業界では内定が出ない、こんな話が多く「IT業界以外で内定が出たら成功」のような風潮もありました。
NTTや日立、富士通のような大手企業であれば別ですが、無名のIT企業は完全に「負け組」扱いでした。
最終的には6年たってもシステムエンジニアをしていて、しかも楽しいと思って仕事をしています。
このように、やってみて好きになる事もありますしその典型例が私です。
もしIT業界に就職して、やりたかった事が出来なくても他の事が好きなる事もあります。
一度、可能性を探すために就職してみても良いと思います。
最後に
IT業界についての心得を書いてみました。
この業界は入社して数ヶ月は言葉の壁に悩まされますが、慣れて覚えていくとだんだんと好きになってくることもあります。
仕事が出来るようになると楽しいというよりは、技術的に詳しくなるのが楽しいですね。
その結果、私のように自宅でシステムを構築し始めたりする人もいます。
向き不向きはもちろんありますが、やってみないと分からない事が多い業界です。
みなんさんの就職活動が上手くいくよう応援しています。