先日、AZ-204 Azure Developer Associate(以降AZ-204)をオンラインで受験し無事に合格しました。
Azureの資格はAZ-104のみ取得しており、これから数を増やしていく予定です。
AZ-204について公式はhttps://learn.microsoft.com/ja-jp/credentials/certifications/azure-developer/になります。
AZ-204は主にAzure上でPaaSを用いた開発者向けの中級資格です。
ポイントはPaaSと開発者向けというところです。
サービスを理解しておくという意味だと、先にAZ-104を取得してストレージサービスやDBについては身に着けておいた方がいいかもしれません。
AZ-204はPaaSサービスに加えてコードの問題も出題されます。
AZ-204の受験についての感想や対策についてはまだネット上でも情報が非常に少ないです。
AWSは非常に情報が豊富ですがAzureはAZ-104以外の資格はまだまだ少ないように思えます。
だからこそ、AZ-204を取得する価値もある意味高くなると思います。
そこで今回は2023年9月時点でのAZ-204の対策や勉強方法について紹介していきたいと思います。
AZ-204: Developing Solutions for Microsoft Azureの試験対策
Microsoftの認定試験ですが、資格試験と認定資格の名称が異なることが多いです。
今回紹介するAZ-204の認定に必要な試験は「AZ-204: Developing Solutions for Microsoft Azure」となります。(MSの認定資格一覧は資格と試験の両方が表示されますが、認定に絞ると正式名称が分かります)
今回、インフラエンジニアである私の方で受験し、無事に一発で合格した経験から試験対策を書いていきます。
開発系の方でなくともしっかり対策を行うことで合格できると思います。
コードの問題はC#かPythonを選べる
まず試験開始時ですが、コードの種類を選ぶことが出来ます。
私はこのことを知らず、ずっとC#で学習してしまったのでC#を選択しました。(実務ではPythonの方が圧倒的に多い)
ここは得意な言語を選ぶか、MicrosoftのチュートリアルだとサンプルコードがC#しかないものもあったりするので、どちらでもいいという人はC#がいいと思います。
後術するUdemyの教材でもC#が基本なので、実務でPythonを使っている人やPythonに理解のある人以外はC#がお勧めです。
コードの問題が多め(試験の3割か4割くらい)
個人的な所感ですが、コードの問題が非常に多かったと感じます。
試験のタイミングなどで違うのかもしれませんが、コードを読むのが辛く感じる人はAZ-204の受験は慎重になった方が良いかと思います。
シンプルにコードの埋め合わせもあれば、読み解く問題、あとはAPI周りのヘッダーなどの話も出てきます。
私もインフラエンジニアなのでコードを読み書きするのは正直しんどいのですが時間をかけて学習して何とかしました。
コードは苦手だけど何とかなると思っている人は考え直した方がいいと思います。
3割は出たと思うので、すべて不正解だと当然試験も不合格になると想定されます。
コード問題もある程度キャッチアップしないと合格出来ないと思いましょう。
主要なPaaSサービスを抑えればある程度大丈夫
Azure上には非常に多くのPaaSサービスがあります。
とてもじゃないですがすべてを理解し、利用することは出来ません。
AZ-204に関しては、Azureの中でも主要なPaaSサービスについて理解することで十分合格可能です。
- Azure Function
- App Service
- Cosmos DB
- Storage Account
- Azure Key Vault
- API Management
サービスとしてはこの辺りは少し深堀しておく必要があります。
Functionは使えるランタイムとトリガーと入出力のバインド、Cosmos DBは整合性レベルに応じたユースケースや変更フィード、Storage Accountはプランの種類から冗長性とSASなどAZ-104でも問われたような内容が求められます。
他にもService Busのキューやトピック、Event GridやEvent Hubなどマイクロサービスアーキテクチャに関する機能も学習しておく必要があります。
DockerやKubernetesなどの知識も必要
AzureのPaaSサービスやコードの学習も必要ですが、DockerやKubernetesといった技術知識も試験を受ける上では必要になります。
コンテナーについて理解していないと、そもそもApp Serviceに関するデプロイ問題やコンテナーのトラブルシューティング問題に対応が出来ません。
App Service、Azure Container Instance、Azure Kubernetes Service、Azure Container Resistoryなどコンテナーを利用するサービスは非常に多いです。
サーバレスアーキテクチャの中心にはコンテナー技術も非常に多くかかわっているのでDockerとKubernetesについては前提として理解しておくようにしましょう。
このあたりはインフラに近い知識ですが、クラウドでアプリを開発するうえでコンテナー技術は避けて通れないと思いましょう。
AZ-204の勉強方法
ここまで試験の対策について紹介してきました。
次は具体的な勉強方法について紹介していきたいと思います。
まず、私が試験に合格した時の環境を紹介します。
勉強時間:50H程度(1日1H~1.5H×1か月)
Azureの経験:インフラエンジニアとして毎日触っている
開発経験:ほぼなし
上記の通り、開発経験はほとんどありませんが実務では毎日Azureに触れているため、座学だけの学習よりは普段から知識が培われております。
合格時のスコアは800点程度でしたので、ギリギリでもなく余裕でもなくという結果でした。
Microsoft Learnとクラウドスキルチャレンジ
学習方法として、まずはMicrosoft公式の情報を利用します。
冒頭で書いた通り、AZ-204の試験情報や学習教材自体が少ないため、公式の利用は必須と思います。
試験 AZ-204: Microsoft Azure のソリューションの開発
MICROSOFT CLOUD SKILLS CHALLENGE
今はどうかわかりませんが、クラウドスキルチャレンジでは30日以内にコースをクリアすると試験の半額バウチャーが貰えました。
私はこちらのバウチャーを利用して今回のAZ-204を受験しました。
Microsoft Learnなどの良いところはチュートリアルやハンズオンが出来るようになっているサービスが多いことですが、その反面情報量が多く、また公式の簡易テストだけでは試験の対策としては十分と言えないことです。
公式の情報だけで合格するためには公式ドキュメントを正確に理解して利用のイメージを具体的に出来るようになる必要があると思います。
Udemyの教材(原文は英語)
AZ-204の日本語教材については2023年9月時点では見つかりませんでした。
怪しい日本語の教材サイト(Test〇〇とか〇〇Shiken)が多数存在して教材があるように見えますが、何度か覗きましたがいくつか問題点がありました。
- 明らかに翻訳がおかしく原文がないので正しい質問や回答の確認が出来ない
- 画像を使った問題文は画像内は英語になっており、明らかにどこからか画像をコピーしてきただけに見える
- おそらく違法(試験問題を暗記などでそのまま教材に載せている)と思われる
上記より、Udemyの教材を使う方が安心ですし英語の教材でも自分で翻訳すれば良いだけのことです。
怪しい日本語のサイトで教材を買っても翻訳がめちゃくちゃで質問も回答も合っているか分かったものではないので絶対に買わない方がいいです。
Udemyについては、私は以下の教材を利用しました。
こちらの教材の良いところは、模擬試験の問題のレベルが高く純粋にAzureの知識の学習に非常に有益でした。
普段からAzureを触っていますが、やはり知らない機能や構成方法が多くあると感じました。
試験勉強としても良いのですがそれ以上にAzureでのソリューション開発の知識のキャッチアップに効果的です。
悪いところは特にないのですが、当たり前ですがこちらの教材をやったからといって試験にそのまま同じ問題が出てくるわけではないので、暗記しないようにしましょう。
似た傾向の問題は2割程度出題されたと思いますが当然2割では合格できませんので、Azure上での開発技術を理解することが合格に必要なことに変わりはないですね。
最後に
AZ-204の試験対策と勉強方法について紹介してきました。
Azureの試験はまだまだ日本語での情報が少ないです。
教材もAZ-104やFundamental系以外は英語で学習する必要も出てくるでしょう。
だからこそ、Azureの資格を取得することで知識や学習能力をアピールできると言っていいかもしれません。
私はAzure全冠目指して頑張りたいと思います。
Microsoft 365も導入経験があるのでこちらもいずれ試験を受けていきたいと思います。