AzureはMicrosoftが提供しているパブリッククラウドサービスです。
パブリッククラウド市場では、シェアが最も高いのがAWS(Amazon Web Service)となっており、その次にAzure、Google Cloud(旧GCP)となっています。
AzureはMicrosoft 365含めてMicrosoft製品との親和性も高く、AWSと使い分けている企業もあります。
Azureの資格を保有することでAzureの知識の証明や学習意欲があることを示すことが出来ます。
ただし、資格だけ持っていて実務経験がなければただの資格になってしまうので、業務でAzureに触れる機会が少ない人は、ぜひ資格を取得してAzureの業務に携われるようにアピールして頂きたいと思います。
本題に戻すと、Azureには多くの資格が存在しますが初めに資格取得を目指すべき資格は以下となります。
- AZ-900 Azure Fundamentals
- AZ-104 Azure Administrator Associate
AZ-900は基礎レベル向けの資格となっており、AWSでいえばCLF Cloud Plactitionerと同等です。
今回対策を紹介していくのはAZ-104の方となり、中級者向け資格となります。
実際に試験を受けた状況や、実施した対策など踏まえて紹介していきたいと思います。
試験前の状況と1回目の不合格
まず初めに、私が試験を受けた際の状況について書いていきたいと思います。
試験は2回受けており、1回目は不合格となっています。
1回目の不合格になった理由も含めて紹介していきます。
インフラエンジニアとしてMicrosoft製品を数多く対応していた
私はインフラエンジニアとして10年目くらいです。
業務では数多くのMicrosoft製品を扱っていました。
ActiveDirectory(AD)については8年近く運用しており、DCやGPOに関する理解もありオンプレミス時代からAzureまで業務経験がありました。
AzureではIaaSベースのサーバ移行やストレージアカウントの利活用など基本的なインフラの構築と運用を担当しておりました。
Azureは2年くらいで、AVDなどのサービスの運用も経験しておりました。
Microsoft365の導入や運用も3年近く行っている状況で、ちょうどクラウドの知識をキャッチアップしている最中といっていいです。
Windows Server の設計、構築やSQL Serverの運用などもオンプレ時代から考えると5年以上は経験があります。
ベンダートレーニングを受講
当時いた会社でベンダートレーニングがディスカウントされるとのことで、3日間Azureのトレーニングを受講しました。
講師のいるオンライントレーニングで、ハンズオン形式なのでAzureの構築スキルが非常に身についたと思います。
トレーニング自体もAZ-104対策として作られているものでした。
トレーニングの後、一週間ほどは振り返りを実施して実際にトレーニングで学習した機能を業務に導入してみるなど実務でも活用するようになりました。
1回目の試験は不合格
トレーニング受講後の2か月後ほどにAZ-104を受験しましたが不合格でした。
試験の得点としては580点(合格700点以上)となり、惜しくもなく全くダメというわけでもありませんでした。
不合格となった理由ははっきり言って明白です。
当時、試験前の2か月は業務が忙しく試験の勉強をする時間がほとんんどなく、簡単なUdemy教材を2周ほどしただけで受験したためです。
トレーニングを受講しているから大丈夫だろうと思っていた節もありますが、やはり試験では実務では利用しないサービス、機能も問われます。
試験は試験として、しっかりとした学習と対策を行わないと実務経験があっても落ちてしまうということを実感しました。
AZ-104 Azure Administrator Associateの試験対策
前述で1回目の試験に落ちてしまった状況について紹介しました。
その反省を活かして、合格に向けた試験対策を実施し、無事に2回目は合格となりました。
Azureの業務経験、トレーニング経験もあるので、未経験や知識のない方とは少し対策方法が異なるかもしれませんが参考までにご紹介したいと思います。
対策本で基礎からしっかり学ぶ
まず真っ先に挙げるのは黒本での学習です。
Azureが未経験の人でも経験者でも試験対策をするなら買っておいた方がよいと思っています。
基礎的な知識から学習できるので、基礎固めをしっかりしておくことが大切です。
初心者の方はこの本で模擬試験以外を2周ほどして基礎を身に着けることが良いと思います。
業務経験者であっても利用したことがないサービスがあるはずなので、知らない分野をキャッチアップしておくとよいでしょう。
模擬試験も実際の試験対策として大いに参考になる内容と感じました。
もしこの内容で難しく感じたり厳しいと思ったらAZ-900 Azure Fundmentalsの受験に切り替えても良いでしょう
まずはAZ-900を取得してAZ-104に挑むというのも良いでしょう。
逆に1発でAZ-104を受かりたい人は黒本でぜひ対策していきましょう。
Udemyの模擬試験
Udemyですが、残念ながら当時の私が利用していた教材は現在利用できなくなっております。
なので、その時にある教材で最も良い評判、内容と感じるもので受けていきましょう。
Udemy教材はこういった形で急に提供がなくなることがしばしばあるので注意です。
黒本だけの対策でも十分、合格可能と思いますがUdemyなど複数の教材で学習しておくと知識をより深めることが出来ます。
個人的には、学習系の教材よりも基礎は黒本で学習してあとはUdemyでひたすら模擬試験を行う方法が良かったです。
Azure無償アカウントで実際に触れてみる
Azureを利用するうえで理解しにくい点があるとすると、Azure ADとサブスクリプションかと思います。
ここはAzureを利用してみることで簡単にわかるようになると思います。
Azure含めてMicrosoft365などMicrosoftのクラウド製品はAzure ADによって威厳的に管理されており、テナントと呼ぶこともあります。
Azure ADの配下にAzureやMicrosoft365が存在し、Microsoftアカウントベースで管理運用していくということを理解したうえで学習するとよいでしょう。
ここが分からないと、学習や試験でRBACのことがピンとこなかったりサブスクリプションの分け方などもいまいち理解が出来ないかもしれません。
また、RBACとAzure ADのロールの違いなども実際にAzureに触れてみてわかることも多いと思います。
実際に試験に合格!高得点で無事に資格を取得
私の試験結果についてまとめていきたいと思います。
2回目の試験は無事に合格し、点数は約890点と高得点でした。
しっかり学習すること、試験対策を行うことで結果が全くもって異なりますね。
- 学習期間は2か月(平日は仕事終わりに1時間、休日は2時間程度)
- 使った教材は黒本とUdemy(教材は削除済み)
- あとは業務経験と知識のみで対応
私個人の業務経験で100点ほどカバーしていたとしても、合格出来る点数かと思います。
また、3か月や4か月かけてAzureの周辺知識(オンプレのADやAzure ADの機能周り)もキャッチアップすると未経験の方でも同じくらい取れると思います。
何にしろ業務経験があってもしっかり試験対策が必要ということです。
最後に
AZ-104 Azure Administrator Associateの試験対策について紹介してきました。
やはり実務と試験は異なります。
だからこそ、両方あってこそ本当の意味でエンジニアとして知識と業務経験を証明できるものになると思います。
実務でも業務環境によってはAKSは使いませんし、逆にIaaSなどを使わずすべてFunctionsやAppService Planなどサーバレスで運用している会社もあるでしょう。
ただしく学習することで業務でも正しく利用していくことが出来ると思うので、Azureの業務経験者や興味のある人はぜひ資格取得を目指してみましょう。