Oracle Cloudの無料トライアルアカウントでサーバを構築していきます。
事前作業としては以下が必要になります。
- 無料トライアルの登録
- SSHキーの生成
後者については「?」となる人もいると思いますが、Oracle Cloudで作成したインスタンスへのSSH接続には秘密鍵が必要です。
Windows機ならPuttyなどターミナルソフトで作成するか、MacやUnix/Linux系からアクセスするならOpenSSHのコマンドでキーを生成します。
参考:https://ja.osdn.net/projects/winscp/wiki/ui_puttygen
Unix,Linuxでは以下のコマンドで生成します。
# ssh-keygen -t rsa -b 4096
鍵ファイルはアップロードか、コピーして貼り付けて使うので事前に準備しておきましょう。
では早速振り返り含めて紹介していきたいと思います。
Oracle Cloudでサーバを作成する
鍵ファイルが作成で出来たらOracle Cloudへ接続して作業を開始していきます。
難易度はあまり高くないですが、ネットワークの設定をきちんとしないと接続が出来ません。
出来上がるインスタンスはLinuxなので、Linuxを最低限触れる必要があります。
最初は左上の三からメニューを表示して「ネットワーキング」から「仮想クラウド・ネットワークの作成」を実行していきます。
VCN(仮想クラウド・ネットワーク)の作成
インスタンスを作成する前に、ネットワークを作成します。
ここではVCNと呼称します。
注意点として、作成画面左下の「スコープ」を何かに選択しないとエラーが発生します。
スコープを選択したら仮想ネットワークを作成していきます。
今回は「VCN1」と名前で設定していきます。
CIDRブロックには、クラウド上で利用するローカルセグメントのレンジを設定します。
今回はサンプル同様に「10.0.0.0/16」で設定します。
そのまま一番下の「作成」を実行してVCNを作成します。
完成すると以下の画面で設定を確認できます。
サブネットの作成
次はサブネットを作成します。
このサブネットの設定ですので、VCNで指定したセグメント内で用途に応じて分割していきます。
サブネットは「VCN名+SUB」の形で作成していきます。
CIDRブロックにはVCN範囲内の中で使うアドレス帯を設定します。
ここまでは「10.0.1.0/24」で設定していきます。
他の全ての設定はデフォルトのままで作成します。
同様の手順で、CIDRが「10.0.2.0/24」のサブネットも作成しました。
※今回は複数セグメントの通信設定までは実施しません。
インスタンス(イメージ)を作成する
左のメニューにある「コンピュート」から「インスタンスの作成」を選択していきます。
インスタンスの画面から「インスタンスの作成」をクリックして設定していきます。
今回は「VM-VCN XX」で設定しました。
インスタンス・タイプは「仮想マシン」を選びます。
ネットワークの設定は、先ほど作成したVCNとサブネットを指定していきます。
ここで、SSH鍵が必要になります。
ファイルをアップロードするか、SSHキーをコピペして確認しましょう。
これでエラーが無く作成可能にあれば、作成を実行します。
15分程度は作成までに時間がかかるかもしれません。
「実行中」ステータスになれば完成です。
インターネット・ゲートウェイの作成
作成の順番が前後しているかもしれませんが、外部からインスタンスへ接続するにはインターネットに出る必要があります。
セキュリティポリシーはデフォルトでSSHが許可されるため、今回は細かいセキュリティポリシーは省きます。
※画面はVCN02ですが01に置き換えてください。
ルート・ルールの作成
ここでは検証用の設定でルールを追加します。
結構、端折ってしまいますが「0.0.0.0/0」で設定します。
追加をクリックして、作成したゲートウェイに設定を追加します。
インスタンスを生成して接続
最後の作業になります。
インスタンスの作成が完了していれば、接続が可能になっているはずです。
ちなみに、ほとんどの場合は最初に作成したインスタンスをマスタとして、そのインスタンスからインスタンスを作成していく事が多いと思います。
今回は作成したインスタンスへ直接接続します。
rootでの直接SSHは出来ません。
Macから「vm2-vnc2」という以前作成したインスタンスへ接続しています。
ターミナルから接続できるようになったらひとまずは、インスタンスとネットワークの設定はひと段落ですね。
まとめ
Oracle Cloudの無償トライアルでインスタンスとネットワークを作成してみました。
自分の知識以外にもリサーチしながらやればトライアルでもこのくらいは出来るでしょう。
1ヵ月しかクレジットが無いので、そこが少しネックでしょう。
クラウド上の作業よりも、最初のSSH鍵の部分が入りにくいかもしれません。
Linuxベースですので、Linuxの勉強がしたい人なども触ってみてもいいかもしれません。