20代は社会人として非常に重要な期間です。
若手社員はフレッシュであり、若さもあるので成長スピードも速く、20代で得られる経験値によって30代になってからのキャリアも変わってきます。
しかし、そんな若手の大切な期間を無駄にしてしまう職場もあります。
20代のうちに多くの経験をしないと人生においてデメリットになる事もあります。
私も様々なエンジニアと仕事をしてきました。
25歳の時に35歳の人の教育係もした事もあります。
エンジニアとしての教育係ですので、もちろんスキルレベルで言えば35歳の人の方が圧倒的に下だったわけです。
当時で言えば、私はすでにLinux、VMwareで設計構築経験があり、Oracleの初心者でしたがSQLはある程度使いこなしてアプリケーションの運用をしていました。
新しくやってきたのは、35歳でネットワークのオペレーターしかやったことが無い人です。
年齢的に言えば、即戦力でないといけない年齢です。
しかし、オペレーターしかやったことがないのではっきり言って新卒以下だと思います。
教えるのは一緒ですし、体力のある若手の方がメリットがあります。
そこで今回は、将来の可能性を狭める、若手をダメにする職場について書いていきたいと思います。
モチベーションを下げる職場
最新技術の仕事をさせない
はじめに、エンジニアという職種では新しい技術がたくさん普及します。
入社して半年くらいは、職場に慣れるために簡単な仕事や既存の実績のある作業を依頼されると思います。
新卒であればそれが1年くらいは続くと思います。
しかし、新しい技術の仕事やプロジェクトを若手に一向に振らない会社もあります。
単純にまだ仕事において信頼できる技術レベルではないからです。
ですが、これは大きなデメリットである事に気づいていない事が多いです。
若い人ほど新しい知識を身につけないと会社のためにもなりません。
理由は、そもそも40代の実績を抱えるエンジニアに任せてもあと20年くらいしか職場にいないですし、体力や吸収力ではどんどん衰えます。
おっさんに新技術を学ばせて若手に一般的な知識しか学ばせないのは何の意味もありません。
むしろ、若手エンジニアが最新技術に精通した方が会社の将来のためになりますし、自分だけが出来る仕事を与えてあげた方がモチベーションも上がります。
最新技術の仕事こそ若手に振って、悩んだり考えたりする事で、既存の知識も一緒に吸収して複合的に知識が形成されます。
おじさんばかりに最新技術を任せる職場は若手をダメにしてしまいます。
重要な会議に参加させない
エンジニアであれば、定例会や技術ミーティングなど様々な会議や打ち合わせがあります。
個人的にではありますが、議事録を書くことに意味を感じないので、議事録役として若手を呼ぶのは絶対にやめた方がいいです。
ですが、技術的に重要な打ち合わせなどには若手も呼ぶべきです。
というより、呼ばないと主体性が失われます。
上の人間だけで打ち合わせして決めた作業を若手に振るとしても、そもそも背景も知らないですし、説明したところで、「だったら最初から呼んだら良いのでは」と思うだけです。
単純に省かれてしまう事で、必要な人材ではないと思ってしまうエンジニアもいます。
これはエンジニアに限った話ではないかもしれませんね。
仕事をしていく上で主体性というのは非常に大切です。
主体的にプロジェクトや作業に取り組む事で責任感ややりがいを得ていけます。
発言する事が無くても会議の中で、何が問題で何をする必要があるのかを考えさせることが大切です。
私は基本的に、自分のいない所で会議されて決まった事に関しては関与しません。
といっても、自分が行くべき会議でなく、決定事項によって自分も作業しなければいけない十分な理由があればもちろん対応するので、拗ねてるわけじゃないですよ(苦笑)
若手の意見を決めつけで否定する
若手エンジニアは基本的に立場が弱い事が多いです。
業務上、非効率であったりもっと効率的に遂行できる方法があっても、それを意見したところで全く聞いてくれない人間が多い職場もあります。
これはこうだから、と決めつける視野の狭い社員が多い職場は絶対に若手をダメにします。
技術的な内容に関しては特にです。
一つの目的に対して、技術的なアプローチが複数あるときに、年齢や経験が上の人間の意見だけが当然のごとく優先される職場も多いです。
それが繰り返されるとどうでしょう。
若手エンジニアは意見しなくなります。
納得できていないけれど、言っても無駄だと思ってしまい意見を出さなくなります。
では、仮に他の会社で理解してくれる人々がいるとしたらどうでしょう。
転職しちゃいますよね。
このように、若手の意見を決めつけやローカルルールに縛り付ける事は本当によくないです。
勢いのある会社ほど、若手同士で意見し合っていると思います。
もちろん、先輩社員もすべて間違っているとは言えませんが、視野の広い人間が多いほど意見や内容の正しさを正確に捉えてくれます。
待遇の理由を年齢にする
成果を上げても給料が上がらない
日本社会で一番多い内容かと思いますが、年齢を理由に待遇を良くしてくれない会社が多いです。
なぜか年上でスキルレベルが低いのに給料だけが高い人がたくさんいます。
もちろん、若手エンジニアが戦力になっているか不透明である間はそれで良いと思います。
しかし、成果を上げているのに見合った報酬を出さないのは不満にしかなりません。
今季は頑張ったね!!
なんて言葉より給料の方がよっぽど重要です。
むしろ、体力があるうちにたくさん成果を上げてたくさん還元する方が若手にとってやりがいです。
年功序列で将来給料が高くなると言っても、貴重な20代を年数稼ぎ使うなんてもったいなさすぎます。
スキルのない高級取りを目指している人にとっては年功序列がベストかもしれません。
成果を上げた時にしっかり評価し報酬が出る職場はあるので、年齢だけで給料を考えてくれない職場は若手をダメにします。
求めるレベルだけが高い
待遇のわりに求めるレベルだけが高い会社もあります。
おそらく昇給に関しては多くの会社で審査とフィードバックがあると思います。
そのフィードバックの内容のレベルが高すぎる事があります。
例えば、20代でプロジェクトマネージャ(PM)の経験を求めたりする事です。
もちろん、優秀なエンジニアや基本的に一時受けの企業であれば経験する事もありますが、中小クラスで経験するには運も必要です。
というより、評価する側の相手に対して「貴方は同じ年齢の時にそれが出来ていたのですか?」と思われたら終わりなわけです。
フィードバックと言うのは、本人の足りない部分や目指すべき目標を定めるために必要不可欠な事で、理不尽な要求をする事が目的ではありません。
若手エンジニアに必要以上に、無理難題を押し付けて昇給を阻むのは若手の不満に直結します。
高いレベルの仕事を任せるのは良い事ですが、評価の仕方は年齢とスキルに見合った内容にするべきです。
最後に
若手エンジニアをダメにする職場について書いてきました。
若い人間ほど体力や吸収力があるので、大きな仕事や重要な作業を任せていく事が大事ですし、主体性を持たせる事でモチベーションを上げていく事ができます。
貴重な20代の経験を棒に振る職場は出ていった方が良いと個人的には思います。
また、行き過ぎたハードルも不満にしかなりません。
給料と言うのは会社の重要な経費ではありますが、将来有望な若手エンジニアを手放さないように成果を上げている若手に関してはしっかりと評価してほしいですね。